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本研究プログラムにおける中心研究者(山海嘉之)が『サイバニクス』技術を駆使した最先端人支援技術研究を推進する上で必要な研究テーマをそれぞれの分野の先生に加わっていただき、推進しています。

パターン認識手法を用いた動作分析評価技術の身体的リハビリテーション関連動作への応用

吉川文人

最先端サイバニクス研究拠点 研究員(専門:信号・画像処理 パターン認識 スポーツ科学)

自立・リハビリ支援や生活・運動の見守り・生活支援を掲げる当該プログラムにおけるサブテーマのなかには、脳機能と末梢電位系との相互関係を解析する取り組みを含め、人間の動きの分析・評価を伴う課題が多分に含まれている。  

一般に、動き映像の分析・評価に伴うデータ処理では、定性・定量評価を問わず、同様の目的で繰り返し行われた特定の動作やシーンに対して分析がなされることが多く、被評価者の数やその分析対象区間の長さに応じて、映像データの収録や編集、管理、閲覧に伴う作業にかかるオペレータへの負担は増大する。映像に基づく動作分析・評価に対して一般的に用いられているアプローチでは、注目点を手作業でデジタイズし、注目部位の動きを分析する作業がさらに加わる。現行のアプローチを採用した場合、そのデータ処理に膨大な作業コストがかかるため、フィールド(現場)では縦断的・横断的な動作の分析・評価の必要性が認識されていながらも、被評価者の動きの評価を意図した映像の活用は行われていないか、映像の活用が行われていたとしても効率的、効果的に行われていないのが現状である。モーションキャプチャー技術は、マーカーを用いて頑健に注目点の軌跡を獲得できる課題に対しては実用的であっても、実験室を離れた実環境下での課題に対しては必ずしも現場の要求仕様に合致しているとは言い難い。ロボットスーツを用いたリハビリを含め、運動評価が行われている多くの場面では、注目する動き映像とともにその分析結果を、適時、評価者や被評価者に提供できる画像計測・認識システムが求められている。本研究は、研究室を離れ、フィールドにおいても実際に利活用できる、動作分析・評価支援技術の構築に向けた挑戦を行い、動き映像の解析・評価を通じて当該プログラムの目標達成に貢献しようとするものである。

平成23年7月1日に着任して以降、先ずそれ以前に著者らが特定動作の検出や識別、分節など動作の認識課題に適用してきた技術が、そもそも目的が異なる計測課題に対しても適用可能であるのかを確認する事前研究を行っている。その確認作業を通じて、リハビリや日常生活動作の分析・評価に本格的にアプローチする準備を進めている。なかでも、著者が産総研の研究者とともに開発し、2011年2月に発表した方向群化立体高次局所自己相関特徴に基づいて動作の変化点を頑健に自動検出する手法は、当該プログラムで対象とする様々な動きの分析に対しても幅広く応用できるものと考える。今後においても、脳活動計測に伴う動作の分析、計測対象の分類など想定される課題も含め、映像からの動作分析・評価及び視覚フィードバックを必要とする課題に積極的に関与し、そこで必要とされる信号解析技術の開発・深化を試みるとともに、その技術を、より精緻なデータ収集とその処理の効率化、オペレータの負担の軽減に活かしていく予定である。

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